2023/03/17
所作をデザインの観点から研究しているKiQの菊地が、理化学研究所からのオファーで実証実験に参加・監修しています。 ・全体のアブストラクト ・1対1対話において、シーンに合った振る舞いを自動的に生成し、ロボット工学的に用いること。 ・そのために、学習ベースの手法を提案。 ・Expert(菊地あかね)とnon-expert(協力者の皆様)のデータを用いて学習した。 ・ポイント ・データの一部を隠し、隠された部分を``生成''する手法 ・二者の情報を同時に入力し、また、生成する。 ・将来のロボットアプリケーションを見越し、計算の効率化。 ・何をしたのか ・対話における二者の振る舞いを学習し、生成した所作の評価をした。 ・評価はexpertらしさ(菊地あかねらしさ) ・提案手法の生成品質は高そう、かつ正しい相手の情報を入力するかで品質と生成結果の多様性が変化 ・二者の情報を同時に扱うことのできる学習モデルであることを確認 KiQとしてクリエイティブに生かしているプロジェクト例 ・XR技術設計で人間の振る舞い同士がエンゲージする「調和の可視化」や「対話」の成功体験の蓄積 ・企業を人格としたときの企業「らしい」「らしくない」振る舞いのデザインと分析 ・リーダーの「振る舞い方」に対するその人らしさをより引き出すデザイン ・AIではまだ表現できない「所作振る舞い」や感性を建築プロジェクトや、企業のブランディング要素として導入 本実験については、世界的な学会で発表される予定です。 菊地コメント 所作は、茶道や日本舞踊に携わったことがある方や、対話をベースとした接客などを行なったことがある人には感覚的に備わっているものです。 けれども、日本の「もてなし」の精神は欧米化とともに形骸化されていきます。そこで、KiQはそのような所作的な日本の振る舞い美を掬い取り、しきたり的な一方のインタラクティブな所作ではなく、相手と共進化するための双方のインタラクティブがある所作の考えを重要と考えて「Shosa-Logy 所作学」としています。 人間の所作や意識は単純なロボットの構造では実装できておらできず、ランダムネスがあるということがわかっております。 人間らしさや心は、デザイナーや表現者にとって切り離せない要素であり、我々も今後も研究やクリエイティブへのインサートを続けて参ります。