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KiQが日本の東北地方最古の老舗酒蔵「飛良泉本舗」とコラボレーションし、グローバル向けラグジュアリーラインの日本酒「nem」の新ブランディングを実施しました。
グローバルラインとして展開される「nem」のコンセプトは「時を超える、究極のエレガンス」として構築。純米大吟醸が醸し出す華やかな香味と、「にかほ」にまつわるストーリーがデザインに描かれています。 創業年が1487年の飛良泉は「山廃造り」を得意とし、多くの人々に親しまれ、日本では3番目に古い老舗の酒蔵とされています。 「nem」は、飛良泉が醸し出す華やかな香味と、江戸時代の俳人松尾芭蕉が俳諧紀行「奥の細道」で訪れた、にかほの象潟(きさかた)で眺めた景勝地「九十九島(くじゅうくしま)」を美女にたとえて詠んだとされる俳句から着想を得ています。 そして、「時を超える、究極のエレガンス」といったデザインコンセプトを構築しています。 〈象潟や 雨に西施が ねぶの花〉 「象潟の美景の中、雨にぬれるねむの花は、眠りについた西施(※)の面影を彷彿とさせる」の意。 (※)西施は中国の古代四代美女の一人、中華圏での限定販売を皮切りにすることからストーリーを設計。 「nem」はラグジュアリーシーンへ調和する存在感と、美しさを彷彿させるスタイリッシュなボトル形状が特徴。ラベルには芭蕉の句とねむの花が、曲線を描くようにデザインされています。1,000本限定発売で、ナンバリングが施されています。 KiQは、日本の古き良きものを再変換するクリエイティブを得意としています。ディレクターの菊地あかねや、今回のプロジェクトメンバーである飛良泉の皆様や、COOL JAPAN TRADINGの代表、全員がミレニアル世代です。日本で親しまれてきた飛良泉として初となるグローバル向けラグジュアリーラインnemを皮切りに、酒蔵の海外認知と、日本酒の新たな海外展開を進めます。 飛良泉は秋田のみならず、東北でも最も歴史が長い酒蔵であることからバックグラウンドを深く知ることから入りました。 私たちKiQが得意とする、国外に向けた「カルチュラルクリエーション」とともに、「美意識」からなる再変換としてのデザインを与えています。飛良泉ならではの魅力や空気感に触れ、酒蔵にも足を運びながら形にしました。 中華圏で日本酒は日本のウイスキーに次いで、注目度が高いとされています。意識の高いミレニアル世代に向け、現地の消費者とも対話を重ねビジュアルだけではなく、日本酒の品質双方でのローカライズを行っています。 日本では酒造がまだ多く残っていますが、継承者や酒蔵自体は激減し、世界的にもまだ日本酒が浸透していないという背景があります。国外が日本酒文化や付随する付加価値に触れてもらい、きっかけを増やすクリエーションやエクスペリエンスを作ることを大切に思います。アフターコロナでオンラインとリアルの体験の在り方は大きく変化し、UXを考慮した設計を製造・販売双方でデザインする時代になります。 今回を含む私たちのクリエイションの背景は、弊社のソーシャルメディアでもぜひご覧ください。
飛良泉本舗
Direction: 菊地あかね ( KiQ )
2022
COOL JAPAN TRADING
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