イベントレポート前編:「Design for Humanity -AI時代の人間‘性’中心設計-」

イベントレポート前編:「Design for Humanity -AI時代の人間‘性’中心設計-」

概要

2024年10月3日(木)、ATR(株式会社国際電気通信基礎技術研究所)とクリエイティブスタジオKiQが共同で取り組む「Shosa: Future Dialogue」プロジェクトの一環として、「Design for Humanity -AI時代の人間‘性’中心設計-」が京都で開催されました。このプロジェクトは、KiQの代表である菊地あかねの発案から2019年にスタートしたもので、所作という日本の文化において培われた、身体と心を結びつけ、相手と自分を調和させるための暗黙のコミュニケーションをテーマに掲げています。今回のイベントは、AIとロボットが進化し続ける時代において、どのように所作をデザインに取り入れるべきかを探ることが目的でした。

FutureDialogue公式webサイト

http://www.geminoid.jp/projects/shosa/

FutureDialogueコンセプトムービー

https://www.youtube.com/watch?v=IvVypHfrDso&t=13s

イベントの背景と目的 

人間とAIが共に未来を築くためには、単に技術を追求するだけでなく、人間らしさや感性といった要素を反映させる必要があります。今回のイベントは、AIが人間の動作や所作を再現する際に、どのようにその違和感を取り除くか、さらには人間性をどう表現できるかを目的に実施されました。

登壇者と議論のポイント

今回の登壇者は、ロボティクス研究の第一人者である石黒浩教授、インタラクションデザインを担うエンジニアの船山智氏、そしてプロジェクトの発案者である菊地の3人です。石黒教授は「ロボットが人間らしさを感じさせるには、構造や素材の違いだけでなく、その存在に人が心を通わせるためのインタラクションが大事だ」と述べ、人間がロボットに抱く違和感をいかに軽減するかが技術の課題だと強調しました。

一方、船山氏は「ヒューマンエラーを排除する一方で、あえて人間らしさを組み込むデザインも求められている」と指摘し、ロボティクスには曖昧さや余白を残すことが大切だと語りました。菊地も「日本らしい文化的価値観に基づいたデザインが、人間とAIの調和を生む鍵になる」と述べ、所作を活かしたアプローチが新しいデザインの方向性を示すことを強調しました。

さらに菊地は、「単なる機能ではなく、感情や曖昧さを持つことが、これからのロボティクスの重要な鍵になる」と語り、テクノロジーと人間性の調和の重要性を説きました。

この続きは後編にてお伝えします。