日本の美意識で未来の価値を創造するKiQのエンパシーデザインとは

既存の手法に、最先端の技術を組み合わせたトータルブランディングを実現している私たちKiQ。手法として、日本の美意識である所作の考え方を基にして代表・菊地が考案したエンパシーデザインを用いています。
エンパシーデザインとは、”つなぐ”デザインであり、新しい時代における、新しいインタラクティブのかたちと定義しています。

とはいえ、新規性が高く、ご理解をいただくのが少し難しいものであります。そこで今回は、KiQ代表・菊地と、戦略パートナー・宮内がエンパシーデザインの特徴や意義について対談を実施。本記事ではその様子をお届けします。
菊地:
別のメンバーとの経営会議のなかで、エンパシーデザインはReason To Believeに近いものかもしれないという話がでました。信じるに足る理由ですね。その場では、人が共感するポイントや、意識を向けてくれるものを創るイメージで話題にしましたが、宮内さんはエンパシーデザインをどう捉えていますか。
宮内:
エンパシーデザインは言うならば、デザイン思考の先にある、日本人にしかできないデザインですかね。デザイン思考は、デザイナーの頭の中にあるものを一般の人向けに、欧米人らしく合理的なメソッドにして再現可能にしたものです。デザイン思考の人との会話でよく話題になるのは「日本人は共感性が高いから、メソッドの最初のステップが「共感」なことに違和感があるよね」ということ。Step2の「問題定義」と順序を逆にしてもいいのでは、という議論もあります。自己主張が強い欧米では、最初に共感をつくらないとチームとしてデザイン思考のメソッドが使えなかったのでしょう。和を以て貴しとなす日本人が使う場合は、最初に共感よりむしろ自分を出すことの方が大事なのでしょうね。

菊地:
デザイン思考もそうですが、日本人ってすごく欧米に憧れるし、海外のやり方が良いと考えてしまいますよね。
宮内:
よくあることです。海外の手法を輸入してやってみる分には良いのですが、本当は「欧米はこういう考え方なのか」と理解して、チューニングして使わないといけない。だからどこかで矛盾が起きる訳です。
日本のデザインは欧米志向が強すぎるのですが、エンパシーデザインはこれまで打ち出せていなかった日本の強みを発揮するデザインです。
デザインという行為を再現可能にしたメソッドがデザイン思考ですが、本質的にデザイナーというのは、Stepを踏んで考えなくてもできる人です。言葉では表現し得ないものを大事にしてきたのが日本カルチャー。言葉で表現できないものを、古くから所作という形で表現して、相手に対する共感を示してコミュニケーションを成立させてきました。所作は、デザイン思考を身ぶり手ぶりでやっている訳です。相手への共感から始まる所作というデザインの在り方は、デザイン思考の先にあるもので、今、世界中に求められているものです。
菊地:
デザイン思考を広めたデザインコンサルティング会社『IDEO』が全世界の従業員を25%解雇し、ミュンヘン・東京のオフィスは閉鎖予定というニュースは、デザイン業界を驚かせました。
・不景気と予算削減におけるデザイン価値の変化
・デザイン思考が働かなくなった
・デザインやデザイナーの立場変化
など、デザイン業界内も動向が大きく変化しています。

こんな風にデザインをとりまく環境が変わる中で私たちデザイナーは、「独自性」を維持しながら、従来のデザイン・デザイン思考に留まらない「新しい時代に必要なデザイン」に適応していく必要があります。エンパシーデザインなら、それが可能です。
宮内:
欧米人との比較したら、日本人には無意識のうちにエンパシーデザインの素養が相当蓄積されています。海外に劣っている感覚を持ちがちな日本人ですが、これに関しては圧倒的な経験値の差ですから、とても負けるとは思えません。日本人って心を美しくした上で、表面に表れる所作も綺麗になるという考え方をもっていますが、あかねさんはそれを芸者修行で学びにも行っていますからね。日本の強みを自覚して、意識的に使うエンパシーデザインでつくるものが興味深いのも納得です。
菊地:
AIが進化する中で、デザイナーには人間らしさがさらに求められるようになります。AIがまだできないことが人との会話で調和するような、表現としてのエンパシーだと思っています。そういう部分を大事にすると、AIにはできない、自分にしかできないデザインが必ず生まれます。

宮内:
AIが人の仕事を奪うという話もあるけれど、大抵のことはAIができるんだからむしろ任せて、人間は本当に好きなことをして豊かに生きるべきです。じゃあ人間の豊かさとは何かというと、それは一人ずつに問われている気がしています。
かつて新橋横浜間に特急の鉄道が走ったとき「乗車時間が短いのにどうして特急の方が料金が高いんだ」と怒った人がいたそうです。当時は鉄道というのは景色を見るなどしながら旅を楽しむものだったのに、移動の手段への価値の転換が起きた訳ですね。コスパ・タイパという言葉がありますが、効率を重視するとかえって人間は心が死んでしまう気がします。鉄道の話も、高いお金を払って車窓の景色を楽しむチャンスを逃しているのですから。
菊地:
人間として退化している気がします。
宮内:
これから僕らに必要なのは、価値を上げにいくことです。そのとき、ヒントになるのがエンパシーデザインです。人間が人間にしかできないことで付加価値を創れば、高いお金を払ってでもその価値を求める人はいます。海外の人が日本酒に興味を持っても、ワインのように価値があって手に入れたいと思えるものがないという問題も解消できます。毎日大量のものを作り続けるようなことはやめて、人間は情緒あるものを楽しむべきです。
KiQでは人間の心とふるまいに着目したエンパシーデザインで、グローバルな視点を持ち、文化や多様性に配慮しながら、異なる視点を「調和」させ、後世にも残る価値をつくりだします。ご相談など、皆さまからのご連絡は下記メールアドレス宛にお寄せください。
mail: info@kiq.ne.jp

戦略パートナー
宮内 俊樹
大学を卒業後、 雑誌編集者を経て、2006年ヤフー株式会社に入社。その後はオリジナルメディア「Future Questions」の編集長のほか、2020年11月よりディップ株式会社にジョインし、執行役員としてバイトルなどのメディアプロデューサー、di総合研究所所長として活躍。2022年5月より株式会社トラストバンクに移籍し、ガバメントクラウドファンディングの責任者に就任。