奥谷孝司×菊地あかね×宮内俊樹 後編:「AI時代の魅力的な顧客体験とは」

奥谷孝司×菊地あかね×宮内俊樹 後編:「AI時代の魅力的な顧客体験とは」

AIと人間の役割

菊地「AIなどのテクノロジーが発展している現代において業界全体に求められていることは何だと思いますか?」

奥谷「これから必要になってくるのは人間の”解釈力”ですね。今はもう答えが欲しいならAIがすぐに出してくれるよね。単に良いデザインが作れるといったような表層的な部分ではなくて、そこに対しての背景の部分をいかに汲み取れるか。そう言ったものが文化だったり、哲学だったり、AIには辿り着けない深層的なものだと思う。解釈に関してはエイジレスな部分ではあるので世代ごとのさまざまな解釈も面白いと思います。」

菊地「そうですよね。AIの技術も発展してきていますが感情的な部分で言うと、私もさまざまな研究を通してエモーショナルな部分に関してはAIはまだ浅い領域しか汲み取ったり表現できないんですね。深層にある情緒的な部分、そういった領域を解釈できたりコントロールできる人がこれからは必要とされるんじゃないかと私も感じています。」

AI技術が急激な発展を遂げる中、そういったデジタル技術に全てを委ねるのではなく、人間に出来る部分とは何かを再認識することが重要だと二人は述べました。

これからのスタンスについて

イベントの最後の方では、奥谷さんが始めたSuper Normalという会社の今後のスタンスについてこのように語ってくれました。

奥谷「コロナ禍を通して大きく価値観が変わったと思います。デジタル化によって世界のスピード感が上がって新しいものがどんどん生まれている中でいかにブレーキをかける事を恐れないかも大切だと感じています。これってやっぱり良いよねみたいな感覚というか。それがコロナを通して生まれた”普通”の再認識で、デジタルの部分と人間的な部分どちらか極端という話ではなく、両方をバランスよく行き来したいと思ってます。」

菊地「確かにそうですね。この業界だけじゃなく世間的にもデジタルが前に出過ぎていた10年だったなと思います。その中でテクノロジーをどう世の中に浸透させていくかを考えるフェーズに入っているなと感じています。」

KiQの展望

KiQでは本年から米国と日本での拠点を通して、美しい未来の所作で社会を導くことをビジョンとして掲げています。特に、日本特有の振る舞いや情緒的な表現が持つ重要性に注目しています。現代のようにAIやデジタル技術が前面に出すぎている世界では、デジタル一辺倒ではなく、感情的な繋がりがますます大切になると感じています。ブランドやサービス、さらには企業そのものの指標を形作る要素として、所作が重要な役割を果たすと考えています。

今回のSalon KiQでは、奥谷さんをお招きし、マーケティング戦略と所作の観点から、ブランドがどのように顧客に響くストーリーをクリエイティブに表現するか、実例を交えて議論しました。本セッションを通して、AIなどのデジタル技術がどんどん発展していくこれからの世界で、人間らしさを磨くにはどういうことが必要なのか、強く再認識できるとても貴重な会となりました。

今後も様々なゲストをお招きし、新たな視座を獲得できる場として完全招待制でSalon KiQを展開していきます。

株式会社KiQ公式ウェブサイト: https://kiq.ne.jp/
Email: info@kiq.ne.jp